
パッド打設(機械据付工事)とは
『機械器具設置工事』におけるパッド打設とは、機械や装置を設置するための基礎(=パッド)をコンクリート打設する作業を指しており機械装置の据付用基礎となります。
他にもフラットな基礎上に置くことをベタ置きと表現したりします。
機械据付には、パッド打設を行うことが基本と言えます。
パッドとは?
パッドとは、機械を安定して設置固定する為の機械用基礎といえます。
基礎上に直接機械を置くのではなくパッドを設けて、その上に機械を据付します。
パッド打設の目的
荷重分散:機械の重さを均等に地面に伝える
振動対策:稼働時の振動を軽減する
水平精度の確保:設置時のレベル調整
アンカーボルト固定:機械が動かない様に、しっかり固定する。
パッド打設種類
ドライパッド工法:練りモルタルの突き固めで、パッドを成型する。
流しパッド工法:無収縮モルタル等の流し込みにてパッドを成型する。
流しパッド工法の手順は、こちら→【流しパッド打設手順】
一般的なパッド打設までの据付手順
【基礎確認→墨出し→下地処理→パッド打設】
⒈基礎確認
機械や装置を設置する箇所の基礎状態を確認します。
基礎の高さをYレベルやレーザー墨出し器などを用いて測定し、装置を設置するための基礎確認を行います。
【レーザー墨出し器】
⒉墨出し
設計図等を確認し基準となる寸法を基礎上に写すことを墨出しと言います。
一般的には、墨つぼ等を用いて基礎の墨出しを行います。
【墨つぼ】
3.下地処理
コンクリート基礎表面のレイタンス層を除去し、グラウトと基礎の接着表面積を増やします。
又、油分、塵芥などを除去し十分に基礎状態が清掃されていることを確認します。
⒋パッド打設
グラウト材を容器に入れ、水を徐々に加えて全体が均一になる様に練り混ぜます。
注意点は、グラウト材に記載している水分量に誤りが無いか確認し、練りあがり後、速やかにグラウト材を流し込みパッドの成型を行います。
※上記は、流しパッド工法の場合になります。
また、フラットライナー・Yレベル•レーザー墨出し器 等を用いてレベル調整を行い、パッド成型後は、養生期間を遵守し、養生期間後に機械据付を行います。
パッド打設まとめ
パッド打設は、機械据付工事において重要作業と言えるでしょう。
誤った方法で、施工した場合パッドが割れてしまったり、機械のレベル(高さ)が間違っていたり、施工完了後、装置稼働時のトラブル発生原因になり得るのと手戻りが、発生した場合は、工程にも影響が出てしまうので、十分に注意が必要です。